第10回四万十川ウルトラマラソン(100キロ)

とうとうこの日がやってきてしまった‥不安いっぱい、でも夢いっぱい、初四国上陸。
車で九州トピのメンバーと出発。朝3時半に出発して到着したのが午後2時くらい。すごく遠かった‥
エントリーをしていろいろと物色、フィニッシャーTシャツなんて絶対買わないぞ!と言っていたのにいつの間にか申し込みを済ませていた。
そのあと、お風呂に入って前夜祭りに行く。会場ではもうすでにパーティがはじまっていて、料理とビールは列になっていた。
私は食事をとるのをあきらめて(お昼が遅かったのもありお腹がすいてなかった)土佐藩とおしゃべりをしてた。
知り合い数人と出会い話しをしたりして、そこそこ盛り上がった。
ふと横を見ると外国人がいて独りでボーっとしてたので話しかけてみるとドイツの人で四万十マラソンのために来たらしい(2週間の休みで日本の観光も含めて)すごいなあ〜
前夜祭が終了したあとは、2次会へ。2次会ではビールを2杯でやめておく。(ここ、結構ガマンした)

翌朝2時に起床(朝じゃないよねえ)準備をする。私の今日のウェアは買ったばかりのポケットいっぱいの青い短パンと青いTシャツ
気に入ってたけど、必要なものを全部ポケットにいれると結構ぱっつんぱっつん。ま、いっか・

みんなが私のウェアをみると「トランクスみたい」うーん、トランクスかあ。。
(その後数人からも同じことを言われる)

開会式場へはバスで5分弱くらいの中村高校のグラウンドで、到着するともうすでにかなりの人が集まっていた。
荷物を預け、おしゃべりをしていると、隣に昨日のドイツの人がいる!早速話をする。目標は11時間完走らしい、、すごい‥
開会式が終わり、いよいよスタート地点へ。。
かがり火が灯されており、とても幻想的。
いつの間にか前のほうがスタートしており、流れに任せてスタート
いよいよ長い一日の始まり!

スタートして5分もたたないうちにトイレに行きたくなった。でもなかなかトイレが無い
やっとトイレを見つけたが、もうすでにすごい人数がならんでいる。
でも、どうしてもトイレに行きたかったので待って、トイレにいくともうほぼ最後尾だった。
トイレ済ますのに10分近くもロス!うーん、よろしくないなあ〜
その後しばらく緩やかな坂道を登っていく。ここいらへんはまだ走り始めなので体力あり足も充分元気なので走れる。ゆっくりゆっくり走る。途中でペースが上がるとギンさんに「人を追うな!」といわれる。
どうも私は人が前にいると抜かしたくなる習性があるようだ。
なるべく人を気にしないようにして、走っていく‥
暫くするとsunさんに会う。この頃から坂道が急になってきた。私は一生懸命走っているのに歩いてるsunさんに抜かされる。Sunさん、足長すぎ!
このごろからひそかに(?)計画していた私の計画を実施した!その名も「上り坂は歩く!」計画
上りでも、ちょっとでも平坦に見えるところは走り、他、きつそうな坂は歩く」ということにして上りはおもいっきし歩いた。
頂上まで、延々と続く坂道‥いつまで続くのかな?と思ったら頂上に到着。めちゃめちゃホッとした。良かった、ここで上り坂終了して‥
そのあとは長い下り坂が待っている。私の別名「下り坂の女王」を発揮(?)下り坂はすこし飛ばす。とはいえ、長く続く下りなので下りきったところでかなり足に負担がかかることを考え、なるだけ足
に衝撃を受けないように走った。このために地味〜にスクワットしてきたんや、結婚式場でドレスでスクワットもした!怒られたけど(ドレスだったから)
長い下り坂を降りた頃から道端でストレッチしてる人がぽつぽつでてきた。
いまのところ足は大丈夫そう、、そのまま走り続ける。
「ほら、四万十川や」ギンさんの言葉で横をみると、前とは少し色の違う川が見えてきた。
めっちゃ綺麗。
「ここをずっと下っていくんか〜」と感動。

そして、第一関門クリアー。ここで殿とそこ物釣り師さんと会う、昭和大橋を渡り大きな道を走っていくと子供が手を出していた。タッチしながら進む。橋を渡ったところで応援バスがいた。応援バスはツアーになっているようで、ポイントを先回りしながら回るらしい。
この大会は本当に応援が途切れることがない。常に誰かがいて「頑張れー」と声をかけてくれる。
ギンさんが「沈下橋、もうすぐやから先にいっとくわ」とのことで一時分かれる。一人でぼちぼち走っていると50キロ近くでなんとなく見覚えのある服装の人発見、ホークスの格好といえば‥、写真を撮っているしゅんさんだった!「私も写る!」と近づいていくとビックリした様子。
時計を見て確認してた。(ここまでは調子良かってん、ほほ)「下り、又飛ばしたやろ」と鋭い指摘をされる。
このとき、下りをやや飛ばしたのは事実であるが、実は空いているトイレを探していた。トイレ行きたいねんけど、割とどこも混んでる。なるべく混んでなさそうなところを探してた。で、段々スピードアップ。やっとトイレを見つけたときはめっちゃ幸せを感じた〜
やっと沈下橋に到着!視界がパーッと開けた。すごく綺麗!この橋を往復するんだけどそのときに関西の姫発見、次にサブ3トピ主さんのshepahdoさん発見!おお!こんなところでみんなに会うなんて!
折り返したところでしゅんさんに写真を撮ってもらう。
そのあとギンさんも写真を撮ってくれた。やっとギンさんと合流して走り出すが、ここは第二の坂道、作戦を実行した。(歩いたってことね)峠を越えて下ったところまでは元気だった。二つ目の坂道は飛ばしてしまったのか急に疲れが出てきたようで数十メートル進んでは歩くようになってしまう。急に足が止まってしまった。走ったり歩いたりを繰り返して、やっとのことでカヌー館到着。この時点で貯金が1時間半くらいかな?
ここには着替えとかグッズを預けていたが、到着すると準備してサッと渡してくれるのがありがたかった。いつもは預けていても触りもせずに行ってしまう。(探すのが面倒だから)
初めて中間地点で靴下をかえた。ウェアはそのままで行くことにする。
テントの下ですこし横になり足を上げたりした。しゅんさんも一足先に到着していて
奥さんと一緒にいて話をしていた。準備をしっかりとやっているようで、さすが〜!と思う。
テーピングを膝にしてもらいもちょっと横になろうと思って寝ていると横でウンウン言っている人がいた。見るとサロメチールの軟膏を沢山塗っている。「痛い、痛い」といっていたが、こっちを向くと「あれ?」と言われた。どうも同じ苗字だったようで、親近感が沸いたよう。暫く話をしていたがその方が「時間がない、間に合わん、もう出らないと」といき出発したのを見ると不安になった。え?間に合わん?ここで私はウルトラを走っていることを思い出し(忘れるなって?)再出発した。
その前にトイレ‥混雑してた。でもいきたかったので待つ。トイレからでるとケヤキさん発見!「あ〜!」
前のほうにはsunさんが待っていた。

再出発するとなんと、数十メートルで止まってた足が復活。今まで休憩すると足が止まると思ってたのにその逆ですごく改善してた。うれしい。
もうあとの道は38キロ弱緩やかな下りが続く道である。作戦通りに上りは歩き下りは走る。ケヤキさんとそのたびに抜いたり抜かされたりのデッドヒート(?)を繰り返した。
ケヤキさんが「歩きたいの、でも歩くと多分間に合わない」‥ほえ〜?マジ?と改めて思う。
みんな黙々と走り出したのでどうやら、本当っぽい‥あわてて走る距離を少しだけふやした。(少しね)
今までの作戦は「上り坂は歩く」だったが「上り坂は最初のほうまでは走る」と(変わり映えしないか)決める。
不思議なことに足はスムーズに動く。
この頃からギンさんに異変、日差しがきついせいか水をジャバジャバかけるようになった。「大丈夫?」と聞くと「大丈夫」とのこと。
75キロ辺りでギンさんが「トイレ行って来るわ、先にいってて」といわれたので先を進む。
これでギンさんと結果的に別れることになってしまった。
80キロを過ぎたところで、「あと、ハーフの距離をきった!」と思いなるべくポジティブなことを考えようとする。ネガティブなことを少しでも考えると悪いことばかり考えそうだったから。
きつそうにエイドで座っている人や歩いている人はなるべく見ないようにして「もうちょっとで終わる、もうちょっと‥」と思いながら走る。84キロのところで87.1キロの関門を確認する。すると時間が後15分しかない!え?!マジ?と思い、ショックを受ける。
‥15分ということは、、キロ5分?!普通でも出せないスピードじゃん!‥と思い落胆、でももしかしたら3分くらいなら関門通してくれるかも‥とかいろいろと思い、ここの3キロはめっちゃ焦って走った。もうどうなってもいい、この関門に全てがかかっている!と思いダッシュ(ダッシュしても遅いけど)
やっと関門に着く、時間は過ぎている‥‥ん?時間を見ると私の時計は時刻ではなくてラップタイムだった。
ホッ‥良かった、勘違いだった‥
ここで時間の貯金が少しできた。勘違いに感謝。

スピードを出して体力を無駄使いしてしまった、と思ったが不思議なことに足は軽くなっていて走れるように戻っていた。ただ呼吸は苦しく、走ると声がゼェゼェと出てくる。
私が横を通りすぎるときかなりウルさかったとおもう。一人から「うるさい」といわれた。
90キロをすぎるともう辺りは日が暮れだしていた。次は最後の関門94.1キロ。ここを通過すればあとは、何とかゴールの希望が見えてくる。
一生懸命に走る、それでものぼりになるとやっぱり歩く。
今回私は10キロごとのきつさや気持ち、時間や心拍数などをMP3のボイスレコーダーに記録しながら進んでいた。ここいらへんの声はもうかすれてて、しゃべるのも辛かった。
(あとで聞き返すと、恐ろしい声でしゃべってた、かすれる声を振り絞ってしゃべっていて、聞いただけできつさが思い出された)
エイドはとても親切で夜光で首にかけるものを渡してくれて、お水やスポーツドリンクのほかに暖かいお茶も用意してくれていた。又ビニール袋を配ってて何かな?と思ったら防寒用だった。
至れり尽くせりの全てのエイド、、、本当にありがたかった。応援も途切れない、でももうお礼を言う声が出ない。手を上げるのが精一杯だった。
最後の関門突破!ここで1時間以上の貯金となり完走の希望が見えてきた。トライアスロンのウェアみたいなのを着ている人と併走する。「ゴール間に合いますか?」と聞くと「大丈夫ですよ」といわれた。少し嬉しくなる。ゴールのテープを切れるかもしれない!
そう思うと俄然元気が出てきた。できるだけ、早くゴールまで行こう!最後の力を振り絞り走る。
もうあたりは真っ暗で道を照らすライトがまぶしく感じた。
たしか、最後は民家の間を通るんだった‥と民家が早く見れることを期待してすすんでいく‥やっとラスト2キロを切った。最後の坂道は沢山の人が応援してくれていて、感動してしまった。もうこの頃から涙腺緩んできた。坂道は歩くことにした。「おかえりなさい、あとちょっとよ」の言葉がすごく心に響く。私帰ってこれたんや、、と思いながら一歩一歩坂道を歩いていく。かがり火も大きく光っていて幻想的である。
坂を上り詰めたところで、後ろを振り向く。ギンさんが来ない‥分かれてからしょっちゅう後ろを振り返ったが、全然ギンさんが見えない。待とうかどうか悩んだ末、進むことを決め、ラストダッシュする。
坂道をくねくね降りていくとすごい応援!最後にゲートとくすだまの下をとおると紙ふぶきを散らしてくれた!本当にゴールだ!
学校の門をくぐると「ゼッケンナンバー○○」と聞こえる。ライトも明々と照らされている!そこを曲がってすすむと‥ゴールゲートがあった!夢にまでみたゴール!
ゴールは写真を撮ったりするのでゆっくり入ったがいいとかいう話は聞いていたがもう一分一秒も早くゴールしたかった。私のゼッケンナンバーが呼ばれた「ゼッケンナンバー○○、ラストスパートしてます」止まりたくても止まらなかった‥
一気にゴールまで駆け抜けて行った!ゴールのテープを切ったときは頭がジーンときた。
やった!走れた!ゴールでどんな顔をしていたのか、どんなポーズをとったのかわからない、、、
ゴールには見覚えのある人が沢山いて、感動で大泣きしてしまった。
本当に、本当にきつかった。でもすごく嬉しかった。
ケヤキさんもゴールして二人で泣いた。その後ゴールの近くでギンさんを待つ。
ギンさんの姿はなかなか無い。shepahdoさんと話をしていると後ろからギンさんが来た。
「いつゴールしたと?」と、ふとみるとメダルが無い‥リタイア‥
ギンさんに伴走してもらってようやっとできたゴール、ギンさんに会ったとたんに又涙が出てきた。
もう涙、涙のゴールでグチャグチャでした。

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おまけはこちら

距離(km) ラップ スプリット
10 1:17 1:17
20
30 2:31 3:48
40 1:06 4:55
50 1:15 6:10
60 1:26 7:37
70 1:55 9:32
80 1:22 10:55
90 1:19 12:15
100 1:20 13:35

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